ここに書かれている話は、
私が 2008年10月17日~19日に、沖縄の離島に旅行した時の旅行記です。
旅行の直後に書きました。
現在の状況と違ってる箇所があると思います。
旅行記の総合タイトルは 「 VS 石垣」 です。
7・『晴天の下』
憧れてた「小浜島」への旅を早々に終了して、
再び、石垣港離島ターミナルに帰ってきた。
次の目的地は、『竹富島』。
離島の中では 一番 近い島だが、
旅行前の計画では この島に渡る予定が無かったので、下調べは していない。
船で10分で、竹富島・到着。
その日は たまたま お祭りの日だった。
「種子取祭(たねとりさい)」は竹富島・最大のお祭りで、
2日間にわたり、えんえんと「踊り」と「狂言」が披露されるという。
少し 時間もあるので、見てくることにした。
港からは、お祭り会場へのバス輸送があったようだが、
徒歩で15分で行かれるようなので、自力で行くことにした。
颯爽と歩き始めたのはいいが、なんせ、真夏のような天気。
しかも、一番 暑い時間帯だった。
へとへとになりながら、アスファルトの道を歩き、
目印である「竹富島の郵便局」付近に辿り着いた。
さすがに ここで一休み。
近くの自動販売機で、冷たいジュースを買って飲んだ。
郵便局の十字路を、お祭りの音がするほうへ曲がると、
旅行者がイメージする、沖縄の昔ながらの町並みが見える。
石を積み上げた塀・赤い屋根の平屋・舗装されてない路地・・・。
公道だか 人の家の敷地内なのか よくわからない道を、
道順も分からず 恐る恐る歩いていく。
お祭りは やっていたけど あまり見なかった。
地元の人達は、舞台の前に陣取り 真剣に見ていた。
地元の人達にとって このお祭りは 相当 重要なものらしい。
港では、いつもなら居るはずの
「水牛車」や「レンタサイクル」の観光サービスは やってなく、
島内の商店は みんな 店を閉めて、このお祭りに参加しているようだ。
竹富島の港は、海の色が緑色で とっても綺麗。
港には 大きな屋根だけの建物があって、それも美しい。
(バス乗り場に使われていたのだろうか、今は使われてないようだ)
旅行3日目の帰る直前、
時間が少し空いていたので、再び竹富島に渡ってみた。
海は やっぱり美しかった。
8・『幾百の虹』
『西表島』・・・名前だけは誰もが知ってるだろう。
行ってみたくなった。
ペンションに戻る為のバス「リゾート線」は最終便が午後6時10分に
離島ターミナル付近のバス乗り場から出る。
できれば それに乗って帰りたい。
その時、4時前だったので、頭の中で計算してみる。
・・・石垣島~西表島は航海時間が40分なので・・・
4時10分の船に乗り、40分後に西表島・到着。
観光は一切しないで、乗ってきた船に 再び乗れば(5時出発)、
石垣島・到着は5時40分。・・・バスの時間に間に合う。
乗ってみた。
往復料金は 4400円と けっこう高い。
普通の人から見たら、私の行動は、全く意味の無いものだろう。
でも、行きたかったのだから、仕方がない。
西表島には大きな港が2つあるが、
わざわざ、遠いほうの「上原」に行った。
ここは、他の離島便と航路が大きく違う。
海を大きく遠回りしていく。
今回の旅行は「青を求める旅」。
もしかしたら、この航路で、
未体験の素晴らしい『青』に出会えるかも知れない。
アテが はずれた。
広~い海。見事なまでに 何も無い。
「こんな広い海を こんな小さな船で 渡っていいのか?」
と思えるほど、海は広く深く、
窓から見える景色は いつまでたっても 変わり映えのないものだった。
さすがの私も、
「こりゃぁ、失敗したなぁ」と思った。
ぼんやりと窓の外を見てると、海面が うねり、歪んでいる。
目の錯覚か、と思いきや、これは「波」。
この航路は、他の航路と違い、波が高い。
波は、船の真横に打ち寄せてくる。
『ザッパ~~ン』と波が来るたびに船が大きく上下に揺れ、
少しジャンプして 大きな水しぶきを上げる。
気付くと、水しぶきの中に 小さな虹が出ている。
その数 一回だけではない。
波が来るたびに 小さな虹が 窓の隅っこに出現する。
数え切れないほどの虹と共に 船は進んでいく。
私は この日、幾百の虹を 間近で見た。
9・『生身の自分』
私は・・・
ネット上では「みしのんさん」と声を掛けられる事は多いが、
普段の生活で、生身の私が、本名で呼ばれる事は滅多にない。
飛行機の搭乗手続きをする時、
航空会社の綺麗なお嬢さんに、本名 しかもフルネームで呼ばれて
「はい」と答えるのが、ちょいと照れくさかった。
石垣島で泊まったペンション「Resort life Kabira(リゾート ライフ カビラ)」では、
ペンションのオーナーさんが、
本名で呼びかけてくれて、話し掛けてくれて、もてなしてくれる。
少し恥ずかしく、大いに嬉しい。
ペンションでの2日目・・・、夕食の後、オーナーに、
「自分の部屋で飲む用に 缶ビールを下さい」と言ったところ、
『泡盛も ありますよ』と言われ、
てっきり、カップ酒 か ミニボトルを販売してくれるのかと思いきや、
オーナーから手渡されたのは、泡盛の1升瓶。ドーンと。
『これで良かったら無料です。好きなだけ飲んで下さい』
そう言われて、おいしく 一人で飲んだ。
ペンションでの3日目・・・、この日は私が千葉へ帰る日。
定時のバスで市街地まで行くには、
午前10時10分の「リゾート線」に乗らないといけない・・・が、
この日、オーナーは市街地に用事があるらしく、
「11時半に車で出ますので、もし良かったら、送ります」
と言うので、その言葉に甘えさせてもらった。
あまり大きくないジープ型の車に(←スズキのエスクード?)、
オーナーが運転席、私が助手席、
後部座席に 奥様と小さな子供達3人が乗り、計6人乗りで、
私がまだ見てない景色を見られるよう、遠回りをしながら、
市街地(バスターミナル周辺)まで行ってもらった。
この時は知らなかったのだが、「リゾートライフ カビラ」は、
2008年にオープンしたばかりのペンションである。
車の中で、オーナーが、
「ダイビングショップ か 宿屋を やりたいと思ってて、
それで 宿屋のほうを始めた」と言っていた。
それって、スゴイこと!!
自分の夢を実現したのだから。
私は42歳。 オーナーは48歳になるという。
さほど年齢は離れてない。
私も頑張って夢を実現させねば!
この旅行で、思いがけず「勇気」をもらった。
やがて、石垣バスターミナル周辺に付き、私は車を降りる。
簡単に お礼を言い、最後に私が言った別れの言葉は、
「また会いましょう!」である。
これが 帰りに一緒に見た景色
私が 2008年10月17日~19日に、沖縄の離島に旅行した時の旅行記です。
旅行の直後に書きました。
現在の状況と違ってる箇所があると思います。
旅行記の総合タイトルは 「 VS 石垣」 です。
7・『晴天の下』
憧れてた「小浜島」への旅を早々に終了して、
再び、石垣港離島ターミナルに帰ってきた。
次の目的地は、『竹富島』。
離島の中では 一番 近い島だが、
旅行前の計画では この島に渡る予定が無かったので、下調べは していない。
船で10分で、竹富島・到着。
その日は たまたま お祭りの日だった。
「種子取祭(たねとりさい)」は竹富島・最大のお祭りで、
2日間にわたり、えんえんと「踊り」と「狂言」が披露されるという。
少し 時間もあるので、見てくることにした。
港からは、お祭り会場へのバス輸送があったようだが、
徒歩で15分で行かれるようなので、自力で行くことにした。
颯爽と歩き始めたのはいいが、なんせ、真夏のような天気。
しかも、一番 暑い時間帯だった。
へとへとになりながら、アスファルトの道を歩き、
目印である「竹富島の郵便局」付近に辿り着いた。
さすがに ここで一休み。
近くの自動販売機で、冷たいジュースを買って飲んだ。
郵便局の十字路を、お祭りの音がするほうへ曲がると、
旅行者がイメージする、沖縄の昔ながらの町並みが見える。
石を積み上げた塀・赤い屋根の平屋・舗装されてない路地・・・。
公道だか 人の家の敷地内なのか よくわからない道を、
道順も分からず 恐る恐る歩いていく。
お祭りは やっていたけど あまり見なかった。
地元の人達は、舞台の前に陣取り 真剣に見ていた。
地元の人達にとって このお祭りは 相当 重要なものらしい。
港では、いつもなら居るはずの
「水牛車」や「レンタサイクル」の観光サービスは やってなく、
島内の商店は みんな 店を閉めて、このお祭りに参加しているようだ。
竹富島の港は、海の色が緑色で とっても綺麗。
港には 大きな屋根だけの建物があって、それも美しい。
(バス乗り場に使われていたのだろうか、今は使われてないようだ)
旅行3日目の帰る直前、
時間が少し空いていたので、再び竹富島に渡ってみた。
海は やっぱり美しかった。
8・『幾百の虹』
『西表島』・・・名前だけは誰もが知ってるだろう。
行ってみたくなった。
ペンションに戻る為のバス「リゾート線」は最終便が午後6時10分に
離島ターミナル付近のバス乗り場から出る。
できれば それに乗って帰りたい。
その時、4時前だったので、頭の中で計算してみる。
・・・石垣島~西表島は航海時間が40分なので・・・
4時10分の船に乗り、40分後に西表島・到着。
観光は一切しないで、乗ってきた船に 再び乗れば(5時出発)、
石垣島・到着は5時40分。・・・バスの時間に間に合う。
乗ってみた。
往復料金は 4400円と けっこう高い。
普通の人から見たら、私の行動は、全く意味の無いものだろう。
でも、行きたかったのだから、仕方がない。
西表島には大きな港が2つあるが、
わざわざ、遠いほうの「上原」に行った。
ここは、他の離島便と航路が大きく違う。
海を大きく遠回りしていく。
今回の旅行は「青を求める旅」。
もしかしたら、この航路で、
未体験の素晴らしい『青』に出会えるかも知れない。
アテが はずれた。
広~い海。見事なまでに 何も無い。
「こんな広い海を こんな小さな船で 渡っていいのか?」
と思えるほど、海は広く深く、
窓から見える景色は いつまでたっても 変わり映えのないものだった。
さすがの私も、
「こりゃぁ、失敗したなぁ」と思った。
ぼんやりと窓の外を見てると、海面が うねり、歪んでいる。
目の錯覚か、と思いきや、これは「波」。
この航路は、他の航路と違い、波が高い。
波は、船の真横に打ち寄せてくる。
『ザッパ~~ン』と波が来るたびに船が大きく上下に揺れ、
少しジャンプして 大きな水しぶきを上げる。
気付くと、水しぶきの中に 小さな虹が出ている。
その数 一回だけではない。
波が来るたびに 小さな虹が 窓の隅っこに出現する。
数え切れないほどの虹と共に 船は進んでいく。
私は この日、幾百の虹を 間近で見た。
9・『生身の自分』
私は・・・
ネット上では「みしのんさん」と声を掛けられる事は多いが、
普段の生活で、生身の私が、本名で呼ばれる事は滅多にない。
飛行機の搭乗手続きをする時、
航空会社の綺麗なお嬢さんに、本名 しかもフルネームで呼ばれて
「はい」と答えるのが、ちょいと照れくさかった。
石垣島で泊まったペンション「Resort life Kabira(リゾート ライフ カビラ)」では、
ペンションのオーナーさんが、
本名で呼びかけてくれて、話し掛けてくれて、もてなしてくれる。
少し恥ずかしく、大いに嬉しい。
ペンションでの2日目・・・、夕食の後、オーナーに、
「自分の部屋で飲む用に 缶ビールを下さい」と言ったところ、
『泡盛も ありますよ』と言われ、
てっきり、カップ酒 か ミニボトルを販売してくれるのかと思いきや、
オーナーから手渡されたのは、泡盛の1升瓶。ドーンと。
『これで良かったら無料です。好きなだけ飲んで下さい』
そう言われて、おいしく 一人で飲んだ。
ペンションでの3日目・・・、この日は私が千葉へ帰る日。
定時のバスで市街地まで行くには、
午前10時10分の「リゾート線」に乗らないといけない・・・が、
この日、オーナーは市街地に用事があるらしく、
「11時半に車で出ますので、もし良かったら、送ります」
と言うので、その言葉に甘えさせてもらった。
あまり大きくないジープ型の車に(←スズキのエスクード?)、
オーナーが運転席、私が助手席、
後部座席に 奥様と小さな子供達3人が乗り、計6人乗りで、
私がまだ見てない景色を見られるよう、遠回りをしながら、
市街地(バスターミナル周辺)まで行ってもらった。
この時は知らなかったのだが、「リゾートライフ カビラ」は、
2008年にオープンしたばかりのペンションである。
車の中で、オーナーが、
「ダイビングショップ か 宿屋を やりたいと思ってて、
それで 宿屋のほうを始めた」と言っていた。
それって、スゴイこと!!
自分の夢を実現したのだから。
私は42歳。 オーナーは48歳になるという。
さほど年齢は離れてない。
私も頑張って夢を実現させねば!
この旅行で、思いがけず「勇気」をもらった。
やがて、石垣バスターミナル周辺に付き、私は車を降りる。
簡単に お礼を言い、最後に私が言った別れの言葉は、
「また会いましょう!」である。
これが 帰りに一緒に見た景色